日本とアメリカの違い:加点法 vs 減点法

日本とアメリカ。違う国なので、もちろん文化も考え方も違います。

かなり多種多様な世の中なので、個人レベルではそうである人やそうでない人もいるけれども、総じて言えることがあるので、アメリカ生活をして感じる違いを書いていこうと思います。

 

Contents:

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加点法 vs 減点法

アメリカは加点法、日本は減点法というのがベースになっていると思います。

 

アメリカの加点法

アメリカの加点法を顕著に表すのはチップ文化でしょうか。
基盤となる食事をサービスの料金に対して、ウェイターがよく働けば多めに、サービスがいまいちであれば少なめにチップを払います。
このチップのおかげで消費者としては外食費用が高くなるのですが、これは加点法がベースにある例だと思います。

成績表にも加点という概念が見えてきます。
アメリカはA~Fという感じで成績がつけられますが、なぜかA+という成績もあります。
10段階評価で11みたいな感じです。
これは100点が必ずしも満点ではないことを意味しています。日本だと考えられない。

結果的にどれだけ点を取るか、得をするか、という所に焦点があたっていきます。ようは青天井なんですね。

 

日本の減点法

「もったいない」という独特なニュアンスをもつ言葉は英語にはないそうです。
この概念はきっと減点法から来る感覚なんだと思います。

たとえば、割引のクーポンを持っていたのに使うのを忘れた場合、ひどくもったいないと思いますが、意外とアメリカの人はそう思わないみたいです。「でも買えたんでしょ?」くらいの勢い。

ご飯も出された量を全部食べないともったいないと思うけど、アメリカ人は自分の食べたいものを食べたいだけ食べて、平気で残します。「食べたいもの食べたからいいじゃん」みたいな。

こう考えると、日本がひどく真面目でアメリカが適当に見えるのですが、実際は日本は損をすることに非常に敏感であるというのがポイントなんだと思います。
なぜ損をすることに敏感なのかというと、満点が決まっていて、減点法だからだと考えます。

 

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身近な影響

書いたような仮説が正しいと考えると、色々なことが説明できそうです。

例えばアメリカでは投資をするのが当たり前です。でも日本はリスクを考慮するあまり、投資をしている人の割合は少ないそうです。
単に面倒くさいと思うからかもですが、アメリカ人としては金を儲けるチャンスをどうして使わないの?!という感覚のようです。リスクへの敏感さが裏目に出ることはあると思います。

また、アメリカにいると気付くのがめちゃめちゃ褒める親たち。大したことでなくても何かできた時は「よくやった!!」と褒めちぎります。日本だと逆に悪いことをしなかった時に「えらいね!」と言うシーンをよく見ると思います。

他にも、日本ではホリエモンみたいな人がよく叩かれます。100点という枠を考慮せずに、別の次元で150点300点を狙えばいいじゃん、と言ってしまうと、これまで100点を落とさないように動いてきた人は過敏に反応するのだと思います。

 

仕事において

この概念が仕事の仕方にも影響してきます。

アメリカは「これができる、あれもできる」とアピールすることが重要ですが、日本では求められる姿に上手くハマって減点が少ないかどうかが重要になるのです。
その結果、日本では加点ベースで評価をくださないので、年功序列という仕組みが長く根付いています。
一方でアメリカはなんでもかんでもやらせると評価が難しくなるので、評価軸だけ決めます。それが職務内容ががっちり決まる要因にもなっています。

ということで、アメリカで働き、特に部下を持つ場合はまずは褒めるポイントを見つけてそこを伸ばしつつ、短所を補完するというアプローチをする方がよいみたいです。
まぁそれはアメリカだからではなく、人を取り扱う上では基本的なことな気はするけど。

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