ルールはあくまで前提で、ここからは魅力を伝える記事です。過去の記事↓
ということで第一弾はポジションについてです。各チームそれぞれフィールドには11名が出ますが、下記のポジションに分かれます。
それぞれのポジションには違う役割があるので、求められるスキルや能力が変わってきます。
Contents:
オフェンス
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QB、クォーターバック
オフェンス時の最初にボールを持つ、花形です。野球でいうピッチャーに近いです。
クォーターバックはボールを持つと、パスをするか、ランナーにボールを渡すかを行います。もちろん自ら走るのもありです。
QBはコーチの指示するオフェンスの戦術を完璧に理解しつつ、ディフェンスの布陣からどこが攻め所かをイメージしながらプレイします。基本的にはコーチの指示の作戦ですが、QBの経験から作戦を直前で変えたりもします。
このポジションは1試合のオフェンスヤード、パス成功率、タッチダウン数などで評価されますが、そのためには視野を広くもち、パスをカットされないような背が高いプレーヤーが適してます。
日本の高校野球と同じで、中高レベルだと運動神経が一番いい人がQBをやるそうです。 -
FB、フルバック;RB、ランニングバック
QBがラインから4分の1(クォーター)ヤード後ろ(バック)に最初立ちますが、その後ろでラインから1ヤード(フル)後ろ(バック)に立つことからフルバックと呼ばれるようになったポジションです。
QBのすぐ後ろにいることから、攻撃開始のすぐ後にボールを受け取り突進する攻撃ができます。1st downを得るためにあと1ヤードもない、といった時にそのようなプレイをします。さらに後方にいるのがRBです。ランニングの主体となるプレーヤーで、ボールを受け取り、前に進みます。
基本的に足の速さとあたっても倒れない強さが求められます。それに加えて、相手から場所を察知されずに、細かい隙間を狙って走るために、小さいプレーヤーが好まれます。突進役で体が大きい目のFBの後ろにちょこんとRBが立っている姿をよく見ます。
FBとRBがセットでプレーするときは、RBが相手を押さえて、FBの後ろを走り抜ける作戦がメジャーです。 -
WR、ワイドレシーバー
パスを受け取ることが主な仕事です。このポジションはボールのキャッチする能力はもちろんのこと、ディフェンスを振り切ってパスを受け取る必要があるので、俊敏さが求められます。
また、高めのボールがキャッチできるように背の高い選手がここを担います。
戦術によってどのコースを走るのかを理解して実行に移しつつ、飛んでくるボールを取るというボディバランスが必要なポジションになります。
また、ランプレーの時は自分についていたディフェンスがランナーの方に行かないようにブロックするプレーも求められます。 -
オフェンスライン:C、センター;G、ガード;T、タックル
ラインマンと呼ばれます。攻撃開始時にボールに対して一列に並んでいるプレーヤーたちです。
真ん中がセンター(C)で、一番最初にボールをQBに渡します。
その両隣がガード(G)、さらに隣がタックル(T)です。右左いるので、ライトガードRG、レフトタックルLTという表現をします。
彼らに共通してるのは、超巨漢です。縦にも横にも大きいです。みんな相撲部屋に簡単に入れるくらいのデカさです。
彼らの役割は、相手を押さえることです。
QBがパスをする前に倒そうとするディフェンスをオフェンスラインが押さえます。彼らが強いと、QBは安心して時間をかけてパスを投げることができるので、オフェンスが安定してきます。
またパスだけではなく、ランの時は、彼らがディフェンスをブロックして、RBやFBの通る道筋を作ります。同じくラインが強いと、ランオフェンスで安定して進めることになるので、試合が圧倒的に有利になります。
そのため、体のサイズだけでなく、強さ、素早さもある超人たちがこのポジションに着きます。
このポジションはパスをキャッチすることができません。なので、オフェンスなのにボールに触れることがほとんどない複雑なポジションになります。 -
TE、タイトエンド
5人のラインマンの更に外側に立つポジションです。
TEはWRとラインマンの中間のようなポジションで、攻撃によってラインマンのサポートに入ったり、そこから動きだしてWRの役割をしたりします。
そのため、身長は高くてパワーもあるけど、キャッチ能力が高い人がここに入ります。
役割を複数持つことで、ディフェンスにとっては止めにくいポジションになります。
以上がオフェンスポジションの説明です。
ポジションごとに役割と特徴が異なるので、色々なタイプのプレーヤーが活躍することができます。
そして全ポジションに共通しているのが戦術の理解です。
アメフトは基本的にコーチの指示する作戦を遂行していくスポーツです。
なので、その作戦を理解し、それをうまく進めるために相手をどのように向かっていくかを考え、実行する必要性があります。
例えばWRが左方向に走っていく作戦だとします。その時ディフェンスが左に来ることを読んでいたとしても左方向に走っていかないといけません。勝手に作戦を変えて右方向に行ってはダメなのです。
なのでWRは相手に動きを読ませずに左方向に進むスピードや駆け引きが重要になってきます。
このように与えられた職務を全うする、という考えはアメリカのビジネスの現場でも一緒なので、とてもアメリカンな文化が投影されたスポーツなのです。