オリンピック・男子バスケからの考察
気付いたらオリンピック終わっていました。
赤ちゃんがいるので、TVをつけない数か月を過ごしていたら、終わっていました。
でもバスケはフォローしてたので、そこからの考察を。
Contents:
アメリカ優勝
想定通りというか実力通り、アメリカが優勝しました。ほぼNBAのオールスター状態なので、他の国々との力量差は歴然としており、盤石の優勝でした。
やはりアメリカは強いなーという感じです。
ラグビーのニュージーランド オールブラックス並みに他の国との実力差があると思います。
となると、なぜこんなに強いのか?というのが気になります。
ということで試合を見てみます。
うーん。
インサイド
簡単に言うと、「インサイド」ですね。
正直他の国々も外からバシバシシュートを決めることはできるんです。ただ、インサイドでどうも力の差がありすぎる。
何が一番違うのかというと、スピード。
今回はビッグマンとしてアンドレジョーダン、カズンズが入ってましたが、そのポジションで誰もその機動力についていけないんですね。
G/F陣は正直そんなに遜色はなかったりしますが、この差が大きい。
顕著に表れるのが、リバウンドの数です。
大体相手チームの1.5倍くらいとってます。
スラムダンクでも出てきますが、「リバウンドを制するものは試合を制す」なんです。
攻撃回数にモロに影響でるので、ボディブロー用に効いていきます。
もちろん機動力が違うので、ブロックもそうだけどディフェンスされてるだけでインサイドの得点が伸び悩んでしまいます。
結果アウトサイドのボール回しが増え、スティールを狙われて、点差が広がるという悪循環。
この部分が緩和されない限り、他の国々が勝つのは難しいでしょう。
よっぽどシュートが入ったり、アメリカがミスをしたりしない限りは。
エゴイスト
もう一つ見ていて面白かったのが、今回は純正なPGがいなかったこともあり、超バラバラなんですね。
攻撃の一体感がまるでないのです。それは他の国でも一緒なのかもしれませんが。
やはり代表は即興チームなので、どうしても連動した動きがあまり見れなくなります。逆にそれができると武器はなるんだけど。
そうなると何が大事かというとエゴなんですね、エゴ。
今回はKevin Durantが鬼の攻撃をしてました。
もちろんそれでちゃんと得点決めるからいいんだけど、こんなに自分でやっちゃう?!と思ってしまうくらい、ガンガン行ってました。
まぁ1on1だったら止められないですからね。
なぜかカーメロアンソニーもチームにいたけど、KGがすごいですね。
あんなに勝手に攻めたら、失敗した時非難轟轟なのに。
とそこから色々考えてみた。
考察
バスケというのはコート上に5人しかいないスポーツなので、一人一人が占める割合が他のスポーツに比べてダントツに多いのです。
裏を返すと、一人の貢献レベルが下がるだけで一気にチーム力が下がるのです。そしてバスケにおいて、突き詰めると一番の貢献は得点なんです。
リバウンドもディフェンスも大事ですが、やっぱり得点力なんです。
と、ここで日本のバスケを考えてみます。
日本のバスケは残念ながら走力を中心に育つんだと思います。高校バスケなんかを見てると速い速い。
常にほぼ全速力。そこに緩急はほとんどないのです。
走力で上回るのが手っ取り早く勝つコツなのです。走ってレイアップを打つ競争なのです。たしかに実際走り負ける試合が存在するのは事実なんだけど。
いかんせんこれがベースになってるので、より速い/長い/大きい、相手にぶつかると崩壊してしまいます。体力勝負をしたら勝てないんです。
さらにまずいことに、走力をベースにすることで犠牲にしているのが得点力。厳密にはシュート率ですね。
あんまりデータがないので高校の全国大会のウィンターカップやインカレの数値を見てみると、FG率が40%くらい。半分以上入ってないんです。
でもこういうのに出る人たちは練習ではすごい入るんですよ。本気ですごい入るんです。
何が違うかというと、実際の試合のスピードが速すぎるんです。走力をベースにしてるから。
ゴルフでラウンドに出ると力が入ったり、音楽でライブになるとテンポがはしったり、というのは当たり前に起こることで、バスケも同様です。
ただあんな超スピードで動きながらボールを投げ入れるなんてそもそも超むずいのです。これが代表レベルになったら、さらに速く動くことになるので、平常時のシュート力が維持できず、実力差が埋まらないんだと思うのです。
ということで、日本人はスティーブナッシュのような緩急で勝負するバスケを研究するのがいいんだと思う。