アメリカで資産形成 2 保険(Medical、HSA、FSAなど)

日本では基本的に3割の自己負担になる健康保険に誰しもが入っていますが、アメリカでは健康保険は自分で選択します。
単に選択できるだけでなく、それに応じて将来への資産形成や今の出費など、色々変わってくるので、理解をしておくことは割と重要です。

ということで、色々と書いてみますが、保険について。

シリーズ:

 

 

Sponsored

健康保険の種類

まずはよく選択が可能な保険の種類3つについておさらい

  • PPO:Preferred Provider Organization
    ネットワークに参加しているお医者さん/病院に大きく保険が適用
    参加していない場合は、少しだけ保険が適用

  • EPO:Exclusive Provider Organization
    ネットワークに参加しているお医者さん/病院のみ保険が適用

  • HMO:Health Maintenance Organization
    ネットワークに参加しているお医者さん/病院のみ保険が適用
    基本的に主治医がいて、そこからの紹介で専門医を受ける

という3つの種類があります。
選択肢によって、月額の保険費用が変わってきますし、受けれる保険の度合いも変わってくるので、よく考えて選択しましょう。

資産形成面で見ると、何個か考慮する点があります。
まずは、月額の保険費用(Premium)について、会社が提供している場合は、すでにPre-Taxの状況で引かれることが多いです。
税引き前の総所得からその分を引くので、結果的に税金対象の所得が少なくなり、節税効果が出ます。
なので各プランを比較する時にこの節税相当分も考慮した方がよいでしょう。

基本的に月額の保険費用が高い方が受けれる保険の範囲も効果も大きいですが、どれだけ病院に通うのかにもよるので、生活パターン、健康度合いにあわせて選ぶのがよいでしょう。

 

Sponsored

HSA:Health Saving Account

HSAというのは医療費用に使うことを想定した貯蓄口座です。
HDHP: High-Deductible Health Planと呼ばれる、Deductibleが高く設定されているプランを選択時に利用できる口座です。

Deductibleというのはプランごとに決められた金額で、その金額までは全額負担、その金額を超えると保険が適用するという仕組みです。
月額保険費用が安いものにはこのDeductibleが高く設定されていることが多いです。(あまり病院にお世話にならない人用)

HDHPのプラン適用時はHSAへの拠出をして運用していくことができます。
このHSAは税金的には超おいしいです。

①拠出するときに無税、②資産運用益も無税、③医療費として利用するときも無税、④その年に使わなくてもOK、という超絶節税が可能な貯蓄口座になります。

加えてよく会社はHSAにMatchingという形で、HDHP対象プランの場合はHSAに会社も拠出する制度を用いてる会社もそれなりにあるので、こちらも要チェックです。

HSAの口座のお金はいつでも医療費用として使うことができますが、そうでない使い方だとペナルティがあるので医療費として使うのが一番よし。
加えて、資産運用益が無税というメリットがあるので、なるべく貯蓄を壊さず運用して、後に使うのがよいでしょう。老後とか。

 

FSA:Flexible Spending Account

これは年度中(カレンダー年)にPre-taxで拠出して使える口座です。
設定した金額分は税引き前の総所得から引けるので、税金の対象から外れるのでメリットがあるというものです。

といっても拠出上限があるので、微々たるものですが、例えば$2,000医療費として使うのでFSAに$2,000拠出することにすると、例えば最終税率が20%かかるとしたら、$2,000 x 20% = $400の節税効果があるということになります。

ただし、HSAに拠出する年は通常のHealth Care FSAは使えないです。
一方、FSAには医療費用のもの(Health Care FSA)以外にもDependent Care FSAというものがあります。
これはPreschoolやDay Care、Summer Campや学童みたいな費用に使うことができます。
こちらも同様に一年に拠出する額を決め、そこから使うというやり方です。

基本的に我が家はそこまで病気にかからないので、HDHPでHSAの運用をしているのでFSAは使わないですが、子供がPreschoolにいるのでDependent Care FDAは上限まで拠出しています。
あとは出産の時など、明らかに病院費がかかるとわかっているケースはHDCPではないPlanにしてHealth Care FSAに上限いっぱい、という工夫をしたりしました。

どれくらい使うかによって一番いいのか計算する必要があるので面倒ですが、一度慣れてしまうとそこまで難しくはないので、理解するといいと思います。

次回あたりにInvestmentアカウントについて書こうかと。

 

シリーズ:

 

Sponsored