英語のライティングが苦手をする人にとって拷問でしかないのが、英文のエッセイ・論文です。なんならこの世の中からなくなってほしいくらいです。
といえども、大学・大学院に入ると、嫌でもAssignmentとしてエッセイ・論文の提出を求められます。
ということで、Writing大嫌いかつ全然スキルがない自分が、過去の経験からなんとか及第点以上でギリギリ合格できるための書き方をまとめてみました。ポイントはどうやって文字数を稼ぐかです。
ちなみに過去の経験についてはこちら
そうだ、修士を取ろう!ということで、仕事をしながらでもオンラインで授業を取り、修士号を取るお話の続きです。 受講コースの構成こればっかりはコースによるので、あくまで参考までにですが、どんなかんじで授業が進むのかを書きます。自分が選択したコースは通常2年間で8つのコースを受け、その後半年間で修士論文を書くというものでした。受講する授業自体はほぼ決まったもので、選択式のコースは一つだけありました。(7つ固定で、1つは二種類のクラスから選ぶ)コースを受けるスピードは自分で決めることができ、たとえば8... 海外の大学院 オンラインで修士を取るぞ!④ 実際の授業 - ヘブリカン:そんなHeavenでもないアメリカ生活 |
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まずは見た目と構成から
といっても白紙から書き始めるのはいつだって億劫です。なので、まずは中身に関係ない見た目から整備することをおすすめします。
Wordを使いこなせてる人は特に意識しなくてもできると思いますが、とりあえず以下の作業をやってしまうことをおススメします。
- タイトルページを書く
- タイトル、コース名、名前、日付、文字数
- タイトル、コース名、名前、日付、文字数
- スタイルを設定する
- 少なくともHeader 1, Header 2, Normalの三種類のフォントを調整
- フォントは大体指定されていることが多いが、よくあるのは Times New Roman, Font Size 12pt, 行間1行という設定。
- ヘッダー/フッターを整備する
- 指定があれば指定通りに書く。それ以外はページ数をいれておくのが吉。
- フッターを文字数にカウントするケースもあるので、多少いらんことでもつけておきましょう。
- 各章の題名をいれる
- なんなら空欄でもいいですが、目次を表示させるために、適当にいれておきましょう。
- わからなければ、①Abstract、②Introduction / Back Ground / Context、③中身、④Conclusion、⑤Reference、くらいで作っておきましょう。
- 目次を作る
- Wordの標準機能で目次をいれましょう。4番の各章の題名さえ入っていれば、中身がないのに、エッセイができた気分になります。ついでに文字数も稼げます。
- Wordの標準機能で目次をいれましょう。4番の各章の題名さえ入っていれば、中身がないのに、エッセイができた気分になります。ついでに文字数も稼げます。
これらをやると、すでに出来上がった感があります。(言い過ぎ)
でも、この作業をするだけで、このエッセイはめちゃめちゃ酷くはない、と思ってもらえます。
もちろん、数ページのエッセイであればこんなこともしなくてよいですが、それなりの長さであればこれを整備するだけどちゃんと書けている感を演出することができます。
書く順序
構成が決まると、あとは中身を書いていくわけですが、書く順序は構成順とは別物です。
個人的には以下の順序で書きました。
- Introduction/背景をザックリ書く。
特になぜこのエッセイ・論文が必要なのか、何を調べるのか、など - 中身を書く
- Conclusion/結論を書く
- Introduction/背景を修正する
- Abstract/概要を書く
- ひたすら見直す
Abstractは全体の概要なので、書くのは最後です。Introductionを後で書く人もいますが、個人的にはこれから何を書くのかを自分自身が整理・理解するためにも有用なので、最初に書きます。
ConclusionをもとにIntroductionは微妙に修正します。といっても結論ベースにIntroductionを変えすぎると歪んだりするので、ちゃんとバランスをとって、統一した話にすることを心掛けます。
とりあえず取っ掛かりはIntroductionを書くことに限ります。これが書ければどんどん進むし、ここで苦戦すると、連続徹夜コースです。
中身のパターン
中身は論文の数だけあると思いますが、パターンはそれなりに決められてると思います。
- Literature Review / 先行研究分析
トピックに関する過去の文献を読み漁って紹介するもの。本当はそれに対して問題点とか課題点を明記するが、とりあえずロジカルに関連性を説明しながら紹介すればそれでよいそう。引用の嵐なので、引用するだけで文字数が稼げるちょっとおいしいやつ。 - Methodology / 研究方法
これからの研究の仕方について書く。大なり小なりで具体的なやり方、なぜそのやり方なのか、というのを語る章。科学的な研究は割と書きやすいかもです。 - Result / 研究結果
こんな結果だったぜ、というのを書く章。 - Analysis, Discussion / 分析
超重要な部分。結果と一緒にしてしまうのも手だが、純粋な結果からどんな分析をして結果的にどうなのかを語る一番重要な章。 - その他、指定された内容
こんな感じです。
ポイントとしては、どの文章も「なぜそうなのか」というのをセットに書いていくということなんだと思います。それを丁寧に書くだけで、文字数も稼げるし、ロジックを伝えられるわけです。
例えば、
- 「マーケットが縮小しています」という文章を書きたいのであれば、「〇〇によると、マーケットが縮小しています」とか、「□□が△△なので、マーケットが縮小しています」、と書く
- 「卒論は難しいです」なら、「あるトピックについて研究時間が足りないので難しいです」とか「広すぎるテーマからトピックを選定するので難しいです」とか。
- 「日本の人口が減っています」とかも「平均寿命が延びているが、出生率があまりに低いので日本の人口が減っています」とか、なんなら考えれば当たり前のことだって補足して書いてしまう。
自分の大学院を通してどうしてもわからなかったのは、これは誰向けのエッセイ/論文なのか?という点です。中身に対してどれだけ見識のある人が読むのかによって書く詳細度が変わるはずなのに、それが明確でないのです。
所詮、エッセイや卒論なんてのは公に発表されるわけでもない文章なので、成績をつける側はそこまで突っ込んでこないし、突っ込むだけの知識量を持ってないことなんて多々あります。ほぼ中学生が読んでると思えばいいのです。
なので、それっぽい理由が書いてあれば及第点、と個人的に割り切ったら、大丈夫でした。極端な話、「風が吹けば桶屋が儲かる」でも「根拠が弱い」と言われるものの、及第点にはしてくれる模様。書かないよりは書いた方がいいみたい。
文献と引用
ダメージを受けずにポイントを加算しながら文字数を稼ぐ方法として文献とその引用をおすすめします。
これがあると、「こいつは勉強したのだな」と思わせるだけでなく、学術論文が好きな採点者は及第点をつけてくれます。
これらは多ければ多いほどいいです。あまりに関係なさすぎると減点されますが、基本的にあればあるほど文字数とポイントを稼いでくれます。惜しみなく引用しまくりましょう。
さいごに
結局、エッセイや論文は何について採点されているのかを考えると、必ずしも中身ではなく、
- 根拠と理由付け
- 研究/勉強量(と言いつつ単なる文献量)
- フォーマットとか書き方
- わかりやすさ
くらいと思われます。中身で評価されるのはそれは画期的な中身がある時だけで、それ以外は上記の副次的な視点から採点されるのです。なんなら中身なんかわからないのです。
という想定で、素人が読んでもなんとなくわかりそうな文章が正しいフォーマットで書いてある、というレベルでよいと思いました。あえて中学生や小学生をターゲットにしてると思って書けば、及第点はとれるんじゃないかな。
でも本当は中身もバッチリなのがベスト。